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JNLA認定の一般要求事項 JNLA公表・公開文書 | 適合性認定 | 製品評価技術基盤機構

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(1)

JNRP23-01

JNLA 公表用文書

JNLA 認定の一般要求事項

(第 1 版)

平成 29 年 11 月 30 日

独立行政法人製品評価技術基盤機構

認定センター

(2)

目 次

はじめに-適用範囲 ... 3

Ⅰ.認定に関する一般要求事項 ... 6

Ⅱ.認定に関する遵守事項 ... 10

第1部 申請試験事業者に関する事項 ... 10

1 申請試験事業者の遵守事項 ... 10

2.認定等の決定に関する申請試験事業者の権利 ... 10

第2部 認定試験事業者に関する事項 ... 11

1.認定試験事業者の遵守事項 ... 11

2.事業の承継(ISO/IEC 17011 7.14) ... 16

3.事業の廃止(ISO/IEC 17011 7.14) ... 16

4.認定の一時停止(ISO/IEC 17011 7.11.1) ... 16

5.認定の取消し(ISO/IEC 17011 7.11.2) ... 16

6.認定等の決定に関する認定試験事業者の権利 ... 17

別紙1 現地試験を行う場合の要求事項 ... 19

別紙2 英文試験証明書の欄外に記載する英文の例 ... 21

別紙3 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用可能な例 ... 22

別紙4 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを使用せずに認定状況を引用する文章の例 .... 24

附属書(参考)JNLA の試験結果の規格適合性の表明に関する指針 ... 25

附属書(参考)別紙 1 JNLA の試験における測定の不確かさの適用に関する方針(抜粋) .... 28

(3)

JNLA 認定の一般要求事項

はじめに-適用範囲

この文書は、独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「機構」という。)が運用する JNLA 認定プログラム(以下「JNLA 認定」という。)に基づく試験事業者に対する認定の要求事項を 規定したもので、大きく二つの部分から構成している。Ⅰ.では JNLA 認定として「国際標準化 機構及び国際電気標準会議が定めた試験所に関する基準(ISO/IEC 17025)を認定要求事項 とすることを表明しており、申請試験事業者及び認定試験事業者はこれに適合することを要求 している。Ⅱ.では、申請試験事業者及び認定試験事業者が遵守すべき事項を定めており、 JNLA 認定及び適合性評価機関の認定を行う機関に対する要求事項(ISO/IEC 17011)に規 定された要求事項に基づいている。Ⅱ.は第1部(申請試験事業者に関する事項)及び第2部

(認定試験事業者に関する事項)から構成されている。

申請試験事業者は第1部が適用され、認定試験事業者は第2部が適用される。

なお、この文書の中で機構の認定センター(以下「IAJapan」という。)への申請又は届出が必 要な場合の手続きの詳細については、「JNLA 登録及び認定の取得と維持のための手引き

(JNRP22)」(以下「手引き(JNRP22)」という。)による。また、参考のために、項目名又は規定 の末尾に括弧書きで規定の基となっている参照文書及び対応条文・項目番号を示している。

定 義

この文書で用いる主な用語の定義は、ISO/IEC 17011、ISO/IEC 17025 及び VIM3(ISO/IEC Guide 99)によるほか、次による。

申請試験事業者

JNLA 認定の認定申請をする試験事業者又はした試験事業者。

認定試験事業者

JNLA 認定において、所定の手続きに従って認定された試験事業者。この文書において、 特に区別をしない場合には、国内に試験所をもつ者と外国に試験所をもつ者との両方を含 む。

認定機関ロゴ

IAJapan が認定機関としての識別に用いるものであり、単独での使用が IAJapan に限られ るロゴ。IAJapan が発行する認定証等に認定機関のロゴとして表記する。IAJapan 以外の者 は認定機関ロゴを使用することはできない。(下図1参照)

備考:IAJapan 認定機関ロゴは国内商標登録及び国際商標登録されている。(商標登録番 号:登録第 5745621 号、国際登録番号:1264278)

(4)

図1 IAJapan 認定機関ロゴ

ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル

ILAC MRA マークマーク及び認定シンボル(第 2 部 1.2 図 3 の ILAC MRA マークを除く部 分)との組み合わせで認定試験事業者が発行する試験証明書等に使用することができる、 IAJapan によって交付されるシンボル。JNLA 認定では、認定試験事業者は ILAC MRA 組み 合わせ認定シンボルを使用することができる。(第 2 部 1.2 図 3、4 参照)

備考:ILAC MRA マークは ILAC により国際商標登録されている。(国際登録番号: 840857)

引用法令、規格、規程等

本要求事項では、次に掲げる法令、規格、規程等を引用する。

・工業標準化法(昭和 24 年 6 月 1 日法律第 185 号)第 5 章

・工業標準化法に基づく登録申請手数料の額等を定める政令(昭和 24 年 12 月 27 日政令 第 408 号)

・工業標準化法に基づく登録申請手数料の額の計算等に関する省令(昭和 55 年 4 月 25 日通商産業省・厚生省・運輸省令第 1 号)

・工業標準化法に基づく登録試験事業者等に関する省令(平成 9 年 9 月 19 日通商産業省

・厚生省・運輸省令第 4 号)

・JNLA に係る認定スキーム文書(JNIF01)

・JNLA 登録及び認定の取得と維持のための手引き(JNRP22)

・IAJapan 測定のトレーサビリティに関する方針(URP23)

・IAJapan 技能試験に関する方針(URP24)

・JNLA の試験における測定の不確かさの適用に関する方針(JNRP24)

・ ISO/IEC 17025 (2017) : General requirements for the competence of testing and calibration laboratories(試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項)

・ISO/IEC 17000 (2004) (JIS Q 17000 (2005)): Conformity assessment - Vocabulary and general principles (適合性評価-用語及び一般原則)

・ ISO/IEC 17011(2017) : Conformity assessment – Requirements for accreditation bodies accrediting conformity assessment bodies (適合性評価-適合性評価機関の認 定を行う機関に対する要求事項)

・ISO/IEC Guide 98-3 (2008) (TS Z0033:2012): Uncertainty of measurement - Part 3: Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM:1995)(測定における不確 かさの表現ガイド)(以下「GUM」という。)

・ISO/IEC Guide 99 (2007)(TS Z0032:2012): International vocabulary of metrology – Basic and general concepts and associated terms (VIM)(国際計量計測用語-基本及 び一般概念並びに関連用語(VIM))(以下「VIM3」という。)

・APLAC TC 004 (2010):Method of Stating Test and Calibration Results and Compliance

(5)

with Specifications(試験結果及び校正結果並びに仕様に対する適合性の表明方法)

・ILAC-R7(2015):Rules for the Use of the ILAC MRA Mark(ILAC MRA マーク使用ルール)

・IAF-ILAC JGA2007 Sydney Resolution 7

・ IAF-ILAC A5 : 11/2013 IAF/ILAC Multi-Lateral Mutual Recognition Arrangements (Arrangements): Application of ISO/IEC 17011:2004

・APLAC MR001 2014/09 Procedures for Establishing and Maintaining the APLAC Mutual Recognition Agreement Amongst Accreditation Bodies

なお、国際規格について()書きで JIS を併記する場合はその JIS は国際規格の翻訳

(一致)規格であることを示す。

(6)

Ⅰ.認定に関する一般要求事項

試験事業者に対する認定要求事項は、ISO/IEC 17025 とする。申請試験事業者及び認定 試験事業者は、該当する要求事項に適合しなければならない。

要求事項全般は、JNLA 認定に係る認定スキーム文書において示すこととするが、本一般 要求事項においても以下の具体的な要求内容を示す。

.

組織構成に関する要求事項(ISO/IEC 17025 箇条 5) 5.3

2以上の事務所において一連の試験の業務を実施する場合には、認定(再認定)申請書に 結果の報告をする業務以外の業務を執行する事務所を「関連する事務所及び実施する業務」 の欄に記載すること。

例えば、EMC 関係のオープンサイト等、試験に大がかりな試験施設が必要な場合で、その 試験施設が認定を受ける試験所の所在地と異なる場合には、関連する事務所に該当する。 関連する事務所については手引き(JNRP22)を参照すること。

資源に関する要求事項(ISO/IEC 17025 箇条 6) 6.4 設備

試験所は、試験の適正な実施(サンプリング、試験品の準備、試験データの処理及び分析を 含む。)のために要求されるすべての試験設備を保有すること。ここでいう「保有」とは、所有物 を意味するものではなく、レンタル、リース等でも構わないが、常に使用できる状態で自身の管 理下に置くことが必要であり、校正計画及び保全計画の立案、実施等は自身の管理下にある 証明となる。

6.5 測定のトレーサビリティ

測定のトレーサビリティについては、IAJapan が別に定める「IAJapan 測定のトレーサビリティ に関する方針(URP23)」に従うこと。

プロセスに関する要求事項(ISO/IEC 17025 箇条 7) 7.1.2 外部から提供された試験・校正活動

法では、「登録を受けた者が登録を受けた試験所において登録を受けた試験を行ったときは、 標章を付した証明書を交付できる」旨規定されているため、下請負契約を結んだ試験事業者

(以下「下請負契約者」という。)のうち、認定試験事業者以外の者が行った試験結果について、 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを付した試験証明書を発行することはできない。

認定試験事業者は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル付き試験証明書に下請負契約者 である他の認定試験事業者の試験結果を含める場合は、この文書の 7.8.2 に従うこと。

7.2.2 方法の妥当性確認

JNLA 認定は日本工業規格(以下「JIS」という。)に定められている試験方法を用いて試験を 実施する場合に限定している。そのため、JIS 以外の方法による試験については認定範囲外と なるが、JIS に「当事者間の協定によって」などと指示されている場合及び JIS に具体的な指示 がない場合にあっては、試験所が開発した方法、他の規格による方法での試験になる場合が あり、このような場合には「規格外の方法」が適用される。

(7)

7.6 測定の不確かさの評価

測定の不確かさの評価ついては、IAJapan が別に公表している「JNLA の試験における測定 の不確かさの適用に関する方針(JNRP24)」に定めるカテゴリー分類に従い、測定の不確かさ を評価すること。

7.7 試験結果の品質保証

試験所間比較又は技能試験については、IAJapan が別に定める「IAJapan 技能試験に関す る方針(URP24)」に従うこと。

技能試験が提供されている製品試験について、技能試験に参加せずに結果の品質保証を 行う場合には、技能試験に参加した場合と同等の結果の信頼性が確保される品質保証活動

(注記)を行い、試験結果の同等性を実証すること。

注記:下図は、同時参加スキームの技能試験結果を示したものである。試験所 A は「不満足」、 試験所 B~試験所 K は「満足」な結果を収めている。ここで、「技能試験に参加した場合と 同等の信頼性が確保される品質保証活動」とは、自身が試験所 B~試験所 K と同等の 結果を出せることを客観的なデータを以て実証できる活動をいい、例えば、技能試験に参 加し満足な結果を収めた認定試験事業者と試験所間比較を行うことなどが考えられる。

図 2 同時参加スキームの技能試験結果の例

7.8 結果の報告

認定試験事業者は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル付きの試験証明書の発行におい て、認定されている範囲外の試験結果が証明書に含まれる場合、認定されている範囲外の試 験結果であることを明確に識別すること。認定範囲内の試験結果が含まれない場合は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル付きの試験証明書は発行できない。

7.8.2 試験証明書(報告書 - 共通の要求事項)

(1) 試験証明書には、少なくとも工業標準化法に基づく登録試験事業者等に関する省令(以下

「省令」という。)第4条に定められている次の各事項を記載すること。

①証明書の発行番号、頁及び発行年月日

②証明書を発行した者の氏名又は名称及び住所並びに証明書の発行業務を執行する役員 又は職員の役職名、氏名及び記名押印又は署名

③製品試験を依頼した者の氏名又は名称及び住所

④製品試験を行った鉱工業品の名称、識別、特徴及び状態 197.5

198.0 198.5 199.0 199.5 200.0 200.5 201.0 201.5

試験所A 試験所B 試験所C 試験所D 試験所E 試験所F 試験所G 試験所H 試験所I 試験所J 試験所K

測定値 付与値

※ 試験所Aは「不満足」

技能評価 のための 標準偏差

※ 試験所B~試験所Kは「満足」

×2

(8)

⑤製品試験により得られた値及びその値に付随する情報

⑥製品試験の方法及びそれに付随する情報並びに当該方法が定められている JIS の番号

⑦製品試験を行った鉱工業品が、受領から証明書の発行までの時間の経過に伴って形質 に変化を起こし、製品試験により得られた値に影響を与える蓋然性が高い場合にあって は、当該鉱工業品の受領年月日及び実施年月日

(2) ISO/IEC 17025 では、正当な除外の理由をもつ場合を除き、試験を実施した日付を試験証 明書に記載することが要求されているため、認定試験事業者は、正当な除外の理由がない 限り、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル付き試験証明書には試験の実施年月日を記載 すること。

試験の実施が二日以上にわたる場合は、その期間の最初と最後の年月日又は最後の年 月日を記載すること。

なお、JIS で試験の実施年月日の記載方法が規定されている場合は JIS を優先する。 (3) 試験証明書(報告書 - 共通の要求事項)(3) 認定試験事業者が発行する ILAC MRA

組み合わせ認定シンボル付き試験証明書に、下請負契約者である他の認定試験事業者に よって行われた試験結果を含める場合には、その下請負契約者から ILAC MRA 組み合わ せ認定シンボル付き試験証明書を入手するとともに、以下の条件のすべてを満足すること。

①下請負契約者によって行われた試験結果を含んでいる旨を、試験証明書の1頁目及び下 請負契約者によって行われた試験結果を含んでいるすべての頁に記載すること。

②試験証明書のすべての試験結果について、下請負契約者によって行われた試験結果を 明確に識別すること。

③下請負契約者によって行われた試験範囲が自身の認定範囲外の場合は、その旨を試験 証明書に明確に記載すること(第2部1.3.1(5)参照。)。

7.8.3 試験証明書(試験報告書 - 特有の要求事項)

認定試験事業者は、別に定める「JNLA の試験における測定の不確かさの適用に関する方針

(JNRP24)」に従い、カテゴリー分類の第Ⅱ類「定量試験 A」で自ら不確かさを見積もることが できると判断した試験及び第Ⅲ類「定量試験 B」と判断した試験について、その試験結果に 対する規格適合性の表明を行う場合は、7.8.5(2)に該当する場合を除き、ILAC MRA 組み 合わせ認定シンボル付き試験証明書に測定の不確かさを記載すること。

7.8.5 試験証明書(適合性の表明の報告)

(1)ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル付き試験証明書において規格適合性の表明を行う場 合、認定試験事業者は試験の結果、不確かさの大きさ及び規格値との関係に注意する必要 があり、附属書(参考)「JNLA の試験結果の規格適合性の表明に関する指針」の内容を考 慮して、適切な「規格適合性の表明に関する方針」をもち、文書化すること。

(2) 認定試験事業者は、規格適合性を表明する場合、法令で規定されている場合又は関連す る JIS に試験結果への不確かさの適用若しくは不適用が規定されている場合には、その規 定に従うこと。これら以外の場合であって、顧客との書面による合意がある場合には、認定 試験事業者は、以下の何れかの表明をしてもよい。

①顧客が規格適合性を判定するとき、不確かさは明示的に考慮する必要がないこと。

②エンドユーザ等から「規格適合性の判定に不確かさを考慮しなくてよい」旨の意思表示(注 記 1)がある場合には、認定試験事業者が、測定の不確かさを考慮せずに、規格適合性 を表明すること。この場合、認定試験事業者は、測定の不確かさを考慮せず、規格適合 性を判定した旨を ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル付き試験証明書の中で明確に記 載すること。測定の不確かさを記載しない場合であっても、認定試験事業者は測定の不

(9)

確かさを見積もる必要があり、顧客から要望された場合はいつでも利用できることを確保 すること。

注記 1)この意思表示には、エンドユーザ等がホームページなどで公開している情報を含み、 例えば JIS 登録認証機関協議会が公表する JIS マーク表示制度に関する解釈集が該当 する。

(3) 認定試験事業者は、不確かさを考慮せずに規格適合性を表明する場合には、共有された リスク(shared risk:注記 2)を考慮することが望ましい。

注記 2)APLAC TC 004(METHOD OF STATING TEST AND CALIBRATION RESULTS AND COMPLIANCE WITH SPECIFICATION)では、共有されたリスク、規格適合性に係る一つの 考え方が公表されている。この文書の附属書(参考)別紙 2 で日本語訳(抜粋)を示す。

8 マネジメントシステムに関する要求事項 8.1 選択肢

認定試験事業者において運営されるマネジメントシステムは、選択肢 A 又は選択肢 B を選 択していることを明らかにすること。

選択肢を選択した場合は、それぞれの選択肢に課せられた要求事項を満たすこと。

その他の要求事項 現地における試験

別紙1に示す「現地試験を行う場合の要求事項」に適合すること。

(10)

Ⅱ.認定に関する遵守事項

申請(認定)試験事業者は認定(再認定)申請の際に、手引き(JNRP22)の規定に従い、認 定(再認定)申請書と同時に登録(登録の更新)申請書を提出しなければならない。

また、申請試験事業者は、認定申請の際に、手引き(JNRP22)で定める申請書類とともに、 この文書で規定する認定に関する遵守事項の確認として、手引き(JNRP22)に規定する様式3 A「JNLA 登録の一般要求事項の誓約について」を提出すること。

第1部 申請試験事業者に関する事項

1 申請試験事業者の遵守事項

(1) 常にこの文書の規定を満足すること。

(2) この文書で規定する要求事項、認定要求事項及びその他 IAJapan が規定する要求事項 に関する変更について、IAJapan から正当な通知を受けた場合には、指示された期間内に その業務手順について必要な変更を行うこと。また、変更が完了した時点で、その旨を手引 き(JNRP22)に規定する様式15「登録(登録の更新)申請書等変更届」により IAJapan へ届 け出ること。

(3) 審査の際、文書の確認、すべての試験区域への立入り(顧客及び下請負事業者での試 験実施場所を含む)、記録の閲覧及び職員との接見を含む必要な便宜と協力を IAJapan に 提供すること。

(4) 認定審査のために必要が生じた場合、IAJapan が認定審査目的で当該事業者の顧客の サイトに立ち入ること及び当該顧客の依頼に基づき当該事業者が行う評価活動又は試験活 動に IAJapan が立ち会うことを認める内容であってかつ当該顧客に対し強制力のある取決 めを、当該顧客との間で締結しなければならない。

(5) 認定され、かつ、認定された範囲内で実施する業務に限り認定されている旨を主張する こと。

(6) 試験証明書への ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの付記及び認定の引用方法並び に広告物、パンフレット、その他の文書等の媒体における ILAC MRA 組み合わせ認定シン ボルの使用及び認定の引用方法について管理方針を持つこと。

(7) IAJapan の不評判を招くような方法で認定を利用しないこと。

(8) 認定申請書類に変更が生じた場合は、手引き(JNRP22)に規定する届出が必要な事例 及び提出書類を確認のうえ様式15「登録(登録の更新)申請書等変更届」により届出ること。

(9) 認定機関が定めた手数料の支払いを滞りなく行うこと。

(10) 認定機関から照会された、適合性評価機関に関わる認定関係の苦情の調査及び解決 に協力すること。

2.認定等の決定に関する申請試験事業者の権利

申請試験事業者は、不認定の決定に関して異議がある場合には、IAJapan に対して異議申 立てを行うことができる。

(11)

第2部 認定試験事業者に関する事項

1.認定試験事業者の遵守事項

認定試験事業者が遵守しなければならない事項は、第1部 1.の(1)から(10)のほか、以 下のとおり。

1.1 認定の引用について(一般)(ISO/IEC 17011 4.3.1)

(1) 認定に関連して、誤解を招く又は正当でないと IAJapan が見なすような引用を行わないこ と。

(2) 認定が取り消された場合又は認定に係る試験事業を廃止した場合は、直ちに全ての認 定の引用を禁止し、認定証を返納すること。

(3) 認定が一時停止になった場合は、直ちに ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル及び認定 要求事項に適合している旨の表記を停止すること。

(4) IAJapan による製品認証を暗示するような方法で認定を引用しないこと。

(5) 認定の一時停止、縮小又は取り消し、並びに付随する影響を、不当に遅れることなく、影響 を受ける顧客に通知すること。

1.2 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの管理及びこれを用いる認定の引用について

(ISO/IEC 17011 4.3.3, 4.3.5)

ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの管理及びこれを用いる認定の引用方法についての 方針及び手順は、Ⅱ.の第1部の内容に加え、以下の内容を含むこと。

1.2.1 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの管理

(1) 認定試験事業者は、認定後に IAJapan から提供される ILAC MRA 組み合わせ認定シンボ ルの清刷(IAJapan が保有する画像データの原本の複製)を適切に管理し、清刷を元に認定 試験事業者が使用する ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを複製(IAJapan が提供した一 体の状態を維持すること、全体サイズの変更は可能、比率の変更は不可)しなければならな い。

他の文書等にある ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルのコピーを使用してはならない。 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルは、原則として、黒色又は図 3 に示す IAJapan から

清刷により指定する色を使用すること。

(2) ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの比率は図 4 のとおりとする。ILAC MRA 組み合わせ 認定シンボルは、デザインされた比率で使用し、ゆがめたり、圧縮・拡張・回転させて使用し てはならない。また、ILAC MRA の文字、IAJapan の文字及び認定番号は読み取れる大きさ 以上とし、 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルが識別できないような背景で使用してはな らない。

(12)

図4 認定試験事業者が試験証明書等に表示できる ILAC MRA 組み合わせ認定シンボ ルの比率

1.2.2 試験証明書における ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用

(1) 認定試験事業者は、認定された範囲について JIS に定められた試験方法により試験を 行ったときは、図3の ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを付した試験証明書を発行すること ができる。試験証明書の記載事項は、省令第4条及び ISO/IEC 17025 の第 7.8 項(結果の報 告)の要求事項を満たすこと。試験証明書への署名は、認定申請書類に記載された署名又は 記名押印する者(代理者を含む。)に限る。

また、試験証明書の記載事項の内容を満たしていれば、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボ ルを付した英文による試験証明書を発行することができる。別紙2に、欄外に記載する英文の 例を示す。

なお、以下の事項は禁じられている。

①認定試験事業者以外の者が試験証明書に ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを付すこ と

②認定試験事業者が認定範囲内の試験結果を含まない試験証明書に ILAC MRA 組み合 わせ認定シンボルを付すこと(例:JIS に定めの無い試験品の結果のみの試験証明書な ど。)

図3 認定試験事業者が試験証明書等に表示できる ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル

(2) 認定試験事業者は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボル付きの試験証明書に認定範囲 外の試験結果を含める場合は、以下の条件のすべてを満足すること。

①認定範囲外の試験結果を含んでいる旨を、試験証明書の1頁目及び認定範囲外の試験 結果を含んでいるすべての頁に記載すること。一通の試験証明書において、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを付した頁と ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを付さない頁 が混在する場合には、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを付した頁に ILAC MRA 組み

(13)

合わせ認定シンボル範囲外の試験結果を含めてはならない。

②試験証明書のすべての試験結果について、認定範囲内又は認定範囲外の識別が証明 書上で明確にできること。

(3) 認定試験事業者は、認定後に使用する ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの配置を示 した試験証明書の様式(英語による試験証明書の発行を希望する場合は、英語による様式 を含む)を事前に IAJapan に届け出ること。

1.2.3 広告等における ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用

認定試験事業者は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを単独で試験証明書以外に使用 することはできないが、試験事業者認定制度の普及・啓発の必要性に鑑み、以下の条件のす べてを満たす場合は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを広告物、パンフレット、その他の 文書等に使用することができる。

(1) ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルは、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを説明する 文章の中で用いる。

(2) 説明する文章の文字は、肉眼で明瞭に読みとれる大きさである。

(3) 製品が認証されているとの誤解を与えるような ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使 用をしていない。例えば、試験用試料、製品、製品の一部又はそのケースへの貼付等が該 当する。

別紙3に、使用できる文章の例を示す。例以外の使用については、事前にIAJapanの確認を 得ること。

なお、広告物、パンフレット、その他の文書等には次が含まれる。

・コミュニケーションツール(プレゼンテーションスライド、プレスリリース、公告等)

・認定試験事業者の文房具(宣伝用贈答品、カレンダー、書類ばさみ、ノート、名刺、謹呈 用紙、FAX用紙、送り状、業務見積書等)

・イベントツールとディスプレイ(ポップアップバナー、スタンド、看板、ポスター等) ・オンラインアプリケーション(ウェブサイト、ニュースレター、電子メールの署名等)

(4) 認定試験事業者は、印刷物の作成等のため業者等に認定機関が提供した ILAC MRA 組 み合わせ認定シンボルの複製を提供した場合、提供を受けた業者等が、認定試験事業者と 同様に ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを適切に管理することを確実にしなければなら ない。

(5) 認定試験事業者は、自身の顧客に対して、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを顧客の 製品、広告物等に使用しないことを徹底しなければならない。

1.2.4 第三者による ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの不正使用

認定試験事業者は、第三者によって ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルが不正に使用さ れた場合は、直ちに IAJapan に連絡し、そのような第三者に対し取られるすべての処置につい て協力しなければならない。また、認定試験事業者が法的処置を起こすことを決めた場合は、 IAJapan に書面による承認を得なければならない。

1.2.5 第三者からの苦情

認定試験事業者は、第三者からの ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルに対するすべての 苦情について、即座に IAJapan に報告しなければならない。また、認定試験事業者が法的処 置をとるための承認は、認定試験事業者が IAJapan に書面で要求しなければならない。さらに、 この通告はその後のいかなる法的処置においても IAJapan が参加する機会を与えるものとす る。

(14)

1.2.6 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの不正使用に対する是正処置等

IAJapan は、認定試験事業者による ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの不正使用が発 覚した場合、それが同事業者の故意によるものである場合は認定の取消し、ILAC MRA 組み 合わせ認定シンボルの使用取消し措置を講じる。また、不正使用が同事業者の過失によるも のである場合には、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用を一時停止するとともに書面 により是正処置を要求する。是正処置が要求された認定試験事業者は、可及的速やかに ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用を一時停止し、また、ILAC MRA 組み合わせ認定 シンボルの使用再開のため必要な是正報告又は是正計画を定められた期限までに IAJapan に提出しなければならない。是正報告又は是正計画が提出されない場合、IAJapan は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用を取り消すとともに、認定の一時停止、取消しの措置に 係る手続きを開始する。

1.3 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを使用しない認定の引用について

(1) 認定試験事業者は、取引に関係する文書等において、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボ ルを使用せずに認定試験事業者であることを引用する場合には、認定試験事業者であるこ と及び認定番号を明確にすること。

(2) 認定試験事業者は、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを付していない認定範囲外の試 験証明書に、JNLA 認定で認定されている旨の表記を含めてもよいが、その試験証明書の 試験結果が認定範囲内であるかのような誤解を与える表現を用いてはならない。別紙4に 引用できる文章の例を示す。

1.4 認定の維持に係る審査(認定維持審査、臨時審査)(ISO/IEC 17011 7.9.2, 7.9.3, 7.9.5)

(1)認定維持審査

IAJapan は、認定試験事業者に対して、認定要求事項への継続的な適合及び技術能力の 維持を確認するための認定維持審査を行う。

なお、認定現地維持審査の申請は、現地認定審査(現地維持審査)が行われる期限の少な くとも 3 か月前に申請を行うこと(正本 1 組、写し 2 組)。

審査に関しては、認定スキーム文書(JNIF01)及び図5を参照のこと。

(2) 臨時審査

IAJapan は、認定試験事業者の重大な不適合が発見された場合又はそのおそれがある場合、 その他、IAJapan が必要と判断する場合は、認定試験事業者に対して臨時審査を行う。

なお、臨時審査における現地審査(以下「現地臨時審査」という。)は前もって認定試験事業 者と予定を調整して行う場合と、抜き打ちで行う場合がある。

また、現地臨時審査時に発見された指摘事項の是正確認のため、追加の審査日数に係る 審査員人件費及び審査旅費相当額の手数料を徴収の上、再度、現地臨時審査を行う場合が ある。

(15)

図5 認定周期及び現地審査時期

1.5 再認定(ISO/IEC 17011 7.9.4)

(1) 認定試験事業者は、認定決定日から4年ごとに再認定されなければ、その期間の経過に よって認定が失効する。ただし、本節(2)によって再認定申請を行った認定試験事業者にあっ ては、当該再認定の決定がなされた場合には、失効した認定が復活するものとするが、その 復活した再認定の有効期間は、復活の日から開始するものとし、従前の認定の有効期間満 了日の 4 年後の日までとする。

(2) 認定試験事業者は、再認定を希望する場合は、直近の現地認定維持審査から21か月以 内又は認定の有効期間の満了の日の5か月前の何れか早い日までに再認定申請を行うこ と。

(3) 認定試験事業者は、再認定を希望しない場合は、認定の有効期間満了後、直ちに認定証 を IAJapan に提出するとともに、一切の認定の引用及び ILAC MRA 組み合わせ認定シンボ ルの使用を停止すること。

再認定に係る審査に関しては、認定スキーム文書(JNIF01)及び図5を参照のこと。

1.6. 認定範囲の拡大(ISO/IEC 17011 7.10)

(1) 区分追加

試験方法区分を追加する場合、追加する区分についての認定申請(区分追加申請)をする こと。

(2) 区分内の試験方法追加

認定された試験方法の区分において、その区分内に試験方法を追加する場合、手引き

(JNRP22)に定める様式15「登録(登録の更新)申請書等変更届」によって届け出ること。

1.7 変更届(ISO/IEC 17011 7.10,7.11)

認定申請書類に変更が生じた場合は、第1部 1.(9)に従うこと。

1.8 認定に用いられる規格を用いた認証行為の禁止(IAF-ILAC JGA2007 Sydney Resolution 7)

認定試験事業者は、認定に用いられる規格(例えば、ISO/IEC 17025)を用いて認証行為を

*3): *1)及び*2)のいずれかの早い日に実施に実施する 。

*4): 認定維持審査申請 (現地認定維持審査実施期限の3か月前までに申請する 。)

*5): 再認定申請 (直近の現地認定維持審査実施日から21か月以内または認定の有効期 間の満了の日の5か月前の何れか早い日までに申請する 。)

*6): 認定決定以降、認定周期は①と同じとする 。 備考

48ヶ月 (一認定周期)

11ヶ月 以内 *1)

13ヶ月以内*2) 24ヶ月以内

認定申請 現地初回 認定審査

認定決定 現地認定

維持審査 現地認定

維持審査 *3)

現地再 認定審査

再認定決定

認定申請 現地初回 認定審査

認定決定 現地認定

維持審査 現地再

認定審査 再認定決定

[ ①認定申請~再認定 決定]

[ ②区分追加申請の場合 ] *6)

現地認定 維持審査

24ヶ月以内 24ヶ月以内

*5)

*5)

*4) *4) *4)

*4)

(16)

行わないこと。下請負契約者が ISO/IEC 17025 を含む認定規格に適合しているかの評価を行 わなければならない場合があるが、下請負契約者に対して文書を発行する場合、この文書は 下請負の目的で発行するものであって ISO/IEC 17011 に基づく認証又は認定ではない旨を明 記すること。

2.事業の承継(ISO/IEC 17011 7.14)

認定試験事業者が当該認定を受けた試験所に係る事業の全部を譲渡し(注記)、又は認定 試験事業者について相続、合併若しくは分割(当該認定を受けた試験所に係る事業の全部を 承継させるものに限る。)があったときは、その認定を受けた試験所に係る事業の全部を譲り 受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割によ りその認定を受けた試験所に係る事業の全部を承継した法人は、その認定を受けた試験所に 係る認定試験事業者の地位を承継する。

認定試験事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面及び認定証を添 えて、手引き(JNRP22)に規定する様式17「事業承継届出書」により承継した旨を IAJapan に 届け出ること。また、同時に、手引き(JNRP22)に規定する様式3B「JNLA 登録の一般要求事 項の誓約について(事業承継者)」を提出すること。

注記:ここで「認定を受けた試験所に係る事業の全部を譲渡」とは、当該試験所の管理主体を 含む主要な要員に変更がないことを含め、試験事業のすべてが A 法人から B 法人に譲 渡されること(株式のみの譲渡を含む。)をいう。A 法人から B 法人に譲渡される際、管理 主体を含む主要な要員、試験設備等の一部が譲渡されなかった場合には、「試験事業の 全部譲渡」に該当せず、譲渡契約が成立した時点で当該試験所の認定が失効することが ある。

3.事業の廃止(ISO/IEC 17011 7.14)

認定試験事業者は、認定を受けた試験方法の区分の一部又はすべてに係る試験事業を廃 止したときは、遅滞なく、手引き(JNRP22)に規定する様式21「JNLA 認定事業廃止届出書」に 認定証を添えて IAJapan に届け出ること。

また、認定試験事業のすべてを廃止したときは、直ちに一切の認定の引用及び ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用を停止すること。

なお、認定を受けた試験方法の区分において、その区分内の一部試験方法を廃止したとき は、登録申請書等変更届を提出すること。(第 1 部 1.(9)参照)

4.認定の一時停止(ISO/IEC 17011 7.11.1)

認定試験事業者が認定要求事項に適合していないおそれがある場合又は認定の規則に 従っていないおそれがある場合は、その内容の重大性を勘案して、その認定の一時停止を行 う場合がある。

5.認定の取消し(ISO/IEC 17011 7.11.2)

以下のいずれかに該当する場合、認定が取り消されることがある。

(1) 認定試験事業者が一時停止に係る是正処置を行わず認定要求事項に適合していなかっ た場合、又は認定の規則に従わなかった場合。

(2) 不正行為の証拠が存在する場合、又は認定を受けた試験所が意図的に虚偽の情報を 提出した場合、若しくは情報を隠蔽した場合。

(3) 審査が拒まれ、妨げられ、又は忌避されたとき。 (4) 審査に要する費用を負担しない場合。

(17)

(5) 1.4に規定する審査を受けない、IAJapan 技能試験に関する方針(URP24)に適合しな い等、認定要求事項の要件を満たさなかった場合。

(6) 認定の地位の表明又は ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用に当たって、 IAJapan の評判を落とすような若しくは認定事実と異なる表明又は使用があった場合。 認定試験事業者は、当該認定の一時停止又は取消しを受けた場合は、直ちに一切の認定 の引用及び ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用を停止すること。

6.認定等の決定に関する認定試験事業者の権利

認定試験事業者は、区分追加申請若しくは再認定申請に係る不認定又は認定の一時停止 若しくは認定取消しの決定に関して異議がある場合には、IAJapan に対して異議申立てを行う ことができる。

(18)

附則

1.本要求事項は、平成29年11月30日から適用する。

2.認定の審査基準が ISO/IEC 17025:2005 の場合においては、なお、JNLA 登録の一 般要求事項(JNRP21)第 18 版のとおりとする。

3.IAJapan 測定のトレーサビリティに関する方針(URP23)及び IAJapan 技能試験に 関する方針(URP24)の「国際 MRA 対応認定事業者」を「認定試験事業者」と読み替 え引用する。

(19)

別紙1 現地試験を行う場合の要求事項

1.目的・適用範囲

この別紙は、常設の試験施設以外の場所で実施する場合の要求事項を規定する。

2.用語

この別紙で用いる用語の定義は次のとおりとする。

2.1 常設試験機関: 恒久的試験施設により業務を実施する機関 2.2 常設試験施設: 恒久的な試験施設をいう。

2.3 現地試験: 常設試験施設がある敷地以外の場所で、現地試験要員により行われる試 験。現地試験の種類は次のとおりとする。

(1) 出張試験: 顧客又は顧客が指定した者の施設内に現地試験要員を派遣して、実施す る試験。

(2) 移動試験: 移動式の施設内で実施する試験。

2.4 現地試験要員: 申請試験事業者又は認定試験事業者の要員であって、現地試験を実 施する者又は3.3.2の支援要員の監督を行う者。

2.5 支援要員: 顧客又は顧客が指定した者の要員であって、現地試験要員の支援を行う 者。

2.6 顧客: 試験サービスを受ける人又は組織。

2.7 関係要員: 現地試験要員及び支援要員など、現地試験に関係する全ての要員。

3.現地試験の要求事項 3.1 一般

3.1.1 現地試験を実施する認定範囲(区分)は、常設試験機関の認定範囲内(区分の全部 又は一部)とすること。

3.1.2 ISO/IEC 17025 の要求事項を満たすこと。

3.1.3 現地試験で用いる施設・設備が顧客や顧客が指定した者の所有である場合には、 現地試験の適切な運営に関し顧客と合意していること。この合意には、顧客及び顧客が指 定した者の対象器物、支援要員及び設備の特定を含み、使用する施設、設備、機器及び支 援要員が認定要求事項及び申請試験事業者・認定試験事業者が顧客等に要求する事項を 満たすことを確実にすること。

3.1.4 現地試験で用いる施設・設備が顧客や顧客が指定した者の所有である場合又は支 援 要 員 の 支 援 が 行 わ れ る 場 合 に お い て 、 現 地 試 験 要 員 に よ っ て 現 地 試 験 実 施 前 に ISO/IEC 17025 の要求事項の事前評価が行われ、要求事項を満たすことを確実にすること。

3.2 マネジメントシステム、組織

3.2.1 マネジメントシステム文書は、現地試験の手順等について文書化していること。これ は、適切な場合、次を含むこと。

(1) 現地試験に必要な施設、設備及び機器 (2) 現地試験の対象及び試験方法

(3) 現地試験の運営における関係要員の責任・権限

3.2.2 マネジメントシステム文書の関連部分は現地試験で現地試験要員が利用できること。 3.2.3 内部監査は、1 サイクルの中で 1 件以上の現地試験業務を対象としなければならな

い。品質システムの監査及び見直しは、常設試験機関に適用されるものと同様の手順で実 施しなければならない。

(20)

3.3 現地試験要員

3.3.1 現地試験要員が適切に訓練され、特定の現地試験を行う力量があることを確保する 手順を持つこと。全ての現地試験要員の力量の証拠が常に参照できること。

3.3.2 現地試験において支援要員が作業を行う場合、現地試験要員によって十分な監督 が行われること。

3.3.4 原則として、支援要員は試験結果に影響を与えるような作業をしてはならない。ただ し、試験設備の操作の特殊性等により、支援要員が試験結果に影響を与える作業をせざる を得ない場合は、事前に IAJapan と協議すること。

3.4 環境

3.4.1 現地試験に用いる設備及び機器等の性能に関する環境変化の影響をチェックする 手順があること。必要な場合、現地試験要員は関連の環境パラメータを測定できること。 3.4.2 試験は、結果を無効にするような環境下で実施してはならない。

3.5 施設、設備及び機器等

3.5.1 現地試験で用いる施設、設備及び機器等の運転、維持の手順があること。このよう な施設、設備及び機器等に関係する文書は現地で現地試験要員及び支援要員が利用でき ること。

3.5.2 現地試験のための設備、機器等を現地試験の現場へ輸送した場合には、現地試験 現場においてそれらが正常に動作することを確保するための対策が取られること。現地試験 現場で測定に必要な全ての施設、設備及び機器等が利用できるかチェックするためにチェッ クリストが使われることを推奨する。

3.5.3 現地試験要員が顧客又は顧客が指定した者が所有する施設、設備及び機器等を利 用する場合、それらは現地試験に適した状態であることを確保すること。

3.6 試験の方法と手順

3.6.1 現地試験に用いる試験手順は、現地試験要員が現地試験・施設で利用できること。 3.6.2 現地試験施設で現地試験に用いる環境測定機器等の補正に必要な参照データを最

新に維持すること。

3.7 記録

3.7.1 全ての得られた結果を記録・報告する手順があり、それらは申請試験事業者又は認 定試験事業者により運営されているマネジメントシステム内の活動として行われていること。

(21)

別紙2 英文試験証明書の欄外に記載する英文の例

英文試験証明書の欄外に記載する英文の例

1.書面による承認なしの複製を禁じる文言の例

和文:発行機関の書面による承認なしにこの証明書の一部分のみを複製して用いること は禁じられています。

英文:The certificate shall not be reproduced except in full, without the prior written approval of the issuing laboratory.

2.ISO/IEC 17025 に適合している旨の記載例

和文:JNLA は、認定要求事項として国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた試 験所に関する要求事項を用いています。

英文:JNLA uses ISO/IEC 17025 as accreditation criteria .

3.APLAC 及び ILAC の相互承認に加盟している旨の記載例

和文:JNLA を運営している認定機関である IAJapan は、アジア太平洋試験所認定協力 機構(APLAC)及び国際試験所認定協力機構(ILAC)の相互承認に加盟していま す。

英文:IAJapan which operates JNLA is a signatory to the multilateral arrangement of APLAC and ILAC for the mutual recognition of testing certificates.

(22)

別紙3 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用可能な例

ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用可能な例(広告物、パンフレット、その他の文書等 への使用)

凡例:

は ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを、また、JNLA000000JP は認定番号を示す。

例 1

は、JNLA の ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルです。

当社(当法人、弊社等可)●●試験所(▲▲試験センター、検査課等可)は、××試験区分(分 野)の認定試験事業者で、JNLA000000JP は当試験所の認定番号です。

例 2

当社●●試験所は、JNLA 認定試験事業者で、××試験方法他×件の認定を受けていま す。試験結果には、下の ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルがついた試験証明書を発行する ことができます。

JNLA000000JP は当試験所の認定番号です。

(23)

例 3

は、JNLA の ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルで、

当社●●試験所は、××試験区分(分野)の認定試験事業者です。

(JNLA000000JP は当試験所の認定番号です。)

備考:これらの文言に加えて「JNLA は、認定要求事項として 国際標準化機構及び国際電気 標準会議が定めた試験所に関する要求事項を用いています。」及び「当社は APLAC 及 び ILAC の相互承認の署名者である IAJapan により認定された試験所であり、認定要求 事項に対応しています。」の文言を入れることができる。

ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルの使用可能な例(名刺への使用) 例 4

当社●●試験所は JNLA 認定試験事業者です。 JNLA000000JP は当試験所の認定番号です。

(24)

別紙4 ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを使用せずに認定状況を引用する

文章の例

ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルを使用せずに認定状況を引用する文章の例

例 1

当(当社、当法人、弊社等可)試験所(試験センター、事業所等可)は、JNLA により認定され ています。

認定番号:JNLA000000JP

認定範囲に係る試験証明書には、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルが付されています。

例 2

JNLA 認定試験事業者(認定番号:JNLA000000JP)

認定範囲に係る試験証明書には、ILAC MRA 組み合わせ認定シンボルが付されています。

(25)

附属書(参考)JNLA の試験結果の規格適合性の表明に関する指針

1.目的

この附属書は、新 JIS マーク制度創設に伴う法令改正により、鉱工業品の JIS への適合表 明を行う際、認定試験事業者等が発行する試験証明書を活用するに当たって、試験結果の不 確かさを規格適合性の評価において取り扱うための指針を示すことを目的とする。個々の指針 は、IAJapan が定める「JNLA の試験における測定の不確かさの適用に関する方針(JNRP24)」 の4.2「カテゴリー分類の定義」によるカテゴリー毎に規定する。*1

2.JNLA の試験結果の規格適合性の表明に関する指針

試験所は、規格適合性の表明を行う場合は次のカテゴリー分類毎に規定する指針を参考に 自身の「規格適合性の表明に関する方針」をもち、文書化しなければならない。

(1) カテゴリー分類 第Ⅰ類「定性試験」

定性試験の場合、試験結果が数値として表されないため測定の不確かさの見積りは要求さ れず、したがって規格適合性の表明に際して不確かさを考慮する必要はなく、試験結果そのも ので適合性を判定し表明することができる。

(2) カテゴリー分類 第Ⅱ類「定量試験 A」

(2)-1 ISO/IEC 17025 の 5.4.6.2 注記 2 に規定される所定の要件を満たした JIS の試験方法 に厳密にしたがって試験を行う場合、規格値は所定の不確かさが考慮された上で決められ ていると考えることができるため、規格適合性の表明に際して試験所は自身で新たに測定 の不確かさを見積って考慮する必要はなく、次の(a)又は(b)により適合性を判定し表明する ことができる。

(a) 試験結果が規格の上限値を超えていない及び下限値を下回っていない場合は、その規 格に照らし適合性を宣言できる。

(b) 試験結果が規格の上限値を超えている又は下限値を下回っている場合は、その規格へ の不適合が宣言できる。

(2)-2 所定の要件を満たした JIS の試験方法に、例えば以下に示すような何らかの緩和条件 や許容条件等が規定されている場合であって、試験所がそれらの条件により試験を行う場 合は、試験所は当該条件に起因する測定の不確かさを「カテゴリー分類第Ⅲ類定量試験B」 の場合に準拠して漏れなく見積る必要がある。この場合の規格適合性の表明は、(3)に準じ て行うことができる。

緩和条件や許容条件の例

・ただし、当事者間の取り決めによる場合は、この限りではない。

・ただし、○○処理において本法と同等以上の結果が得られることの妥当性を予め確認 した方法があれば他の方法を用いてもよい。

*1 附属書(参考)別紙 1 JNLA の試験における測定の不確かさの適用に関する方針(抜粋) を参照。

(26)

(3) カテゴリー分類 第Ⅲ類「定量試験 B」*2

規格適合性の表明に際して試験所は自身で見積った測定の不確かさを考慮し、次の(a)から (c)により適合性を判定し表明することができる。

(a) 信頼水準 95%の拡張不確かさ区間により拡大された試験結果が規格の上限値を超え ていない及び規格の下限値を下回っていない場合は、その規格に照らし適合性を宣言で きる(図のケース 1 及び 6)。

(b) 試験結果から拡張不確かさの片側区間分を差し引いた値が規格上限値を越えている場 合、規格への不適合が宣言できる(図のケース 5)。

(c) 試験結果に拡張不確かさの片側区間分を加えた値が規格下限値を下回っている場合、 規格への不適合が宣言できる(図のケース 10)。

*2 附属書(参考)別紙 2 APLAC TC 004 Issue No. 4(Issue Date: 09/2010)試験結果及び校 正結果並びに仕様への適合性の表記方法(抄)を参照。

(27)

図(APLAC TC 004 から抜粋)

ケース 1

不確かさ区間の半分 を 上 に 伸 ば し て も 、 試 験 結 果 は 上 限 以 下である。

し た が っ て 、 製 品 は 規 格 に 適 合 し て い る。

ケース 2

試 験 結 果 は 上 限 未 満だが、余裕は不確 かさ区間の半分に満 たない。

し た が っ て 、 適 合 は 宣言できない。 しか し 、 信 頼 の 水 準 95%以下が容認でき るなら、適 合 の宣 言 が 可 能 か も し れ な い。

ケース 3

試 験 結 果 は 限 界 自 体に乗っている。した が って、 適 合 も 不 適 合も宣言できない。 しか し 、 信 頼 の 水 準 95 % 以 下 が 容 認 で き、規格限界が試験 結果≦上限で定義さ れるなら、 適 合 の 宣 言が可能かもしれな い。規格限界が試験 結果<上限で定義さ れるなら、 不 適 合 の 宣言が可能かもしれ ない。

ケース 4

試 験 結 果 は 上 限 を 超 えているが、余 裕 は不確かさ区間の半 分に満たない。 し た が っ て 、 不 適 合 は宣言できない。 しか し 、 信 頼 の 水 準 95%以下が容認でき るなら、不 適 合 の 宣 言が可能かもしれな い。

ケース 5

不確かさ区間の半分 を 下 に 伸 ば し て も 、 試 験 結 果 は 上 限 を 超えている。 し た が っ て 、 製 品 は 規格に適合しない。

ケース 6

不確かさ区間の半分 を 下 に 伸 ば し て も 、 試 験 結 果 は 下 限 以 上である。

し た が っ て 、 製 品 は 規 格 に 適 合 し て い る。

ケース 7

試 験 結 果 は 下 限 を 超 えているが、余 裕 は不確かさ区間の半 分に満たない。 し た が っ て 、 適 合 は 宣言できない。 しか し 、 信 頼 の 水 準 95%以下が容認でき るなら、適 合 の宣 言 が 可 能 か も し れ な い。

ケース 8

試 験 結 果 は 限 界 自 体に乗っている。した が って、 適 合 も 不 適 合も宣言できない。 しか し 、 信 頼 の 水 準 95 % 以 下 が 容 認 で き、規格限界が試験 結果≧下限で定義さ れるなら、 適 合 の 宣 言が可能かもしれな い。規格限界が試験 結果>下限で定義さ れるなら、 不 適 合 の 宣言が可能かもしれ ない。

ケース 9

試 験 結 果 は 下 限 未 満だが、余裕は不確 かさ区間の半分に満 たない。

し た が っ て 、 不 適 合 は宣言できない。 しか し 、 信 頼 の 水 準 95%以下が容認でき るなら、不 適 合 の 宣 言が可能かもしれな い。

ケース 10

不確かさ区間の半分 を 上 に 伸 ば し て も 、 試 験 結 果 は 下 限 を 超えている。 し た が っ て 、 製 品 は 規格に適合しない。

上限

下限

(28)

附属書(参考)別紙 1 JNLA の試験における測定の不確かさの適用に関する方

針(抜粋)

4.2 カテゴリー分類の定義 (1) 第Ⅰ類「定性試験」

試験における測定の結果が数値で表されない定性試験。この種類の試験にあっては、 試験における測定の不確かさの見積もりを必要としない。

(2) 第Ⅱ類「定量試験 A」

試験における測定の結果が数値で表される JIS の試験方法であって、ISO/IEC 17025 の 5.4.6.2 の注記 2※に該当するもの。試験所はその試験方法及び報告方法の指示に従 うことによって ISO/IEC 17025 の 5.4.6.2 を満足することから、試験における測定の不確か さの見積もりを必要としない。ただし、その場合であっても試験所は自らの判断で(3)の① から④までのいずれかによって不確かさを見積もることができる。

※ISO/IEC 17025 の 5.4.6.2 の注記 2

広く認められた試験方法が測定の不確かさの主要な要因の値に限界を定め、計算結 果の表現形式を規定している場合には、試験所はその試験方法及び報告方法の指示 に従うことによってこの項目を満足すると考えられる(5.10 参照)。

(3) 第Ⅲ類「定量試験 B」

試験における測定の結果が数値で表される JIS の試験方法であって、ISO/IEC 17025 の 5.4.6.2 の注記 2 に該当しないもの。この種類の試験に対し、ISO/IEC 17025 の 5.4.6.2 及び 5.4.6.3 の要求事項を満たす為に、試験所は以下の方法のいずれかによって不確か さを推定することができる。

①充分な数のコントロールサンプル(laboratory control samples)を用いる方法。

②不確かさの主な構成要素の確認及び測定の不確かさの合理的な推定による方法(例 えば、測定の不確かさを数式モデルとして表現できないような試験方法に適用する。)

③不確かさの全ての要素を特定しており、GUM に従って計算された、詳細な測定の不確 かさの評価方法(例えば、試験における測定の不確かさを数式モデルとして表現できる 試験方法に適用する。)

④その他、適切と認められる方法

(29)

附属書(参考)別紙 2 APLAC TC 004 Issue No. 4(Issue Date: 09/2010)試験結果 及び校正結果並びに仕様への適合性の表記方法(抜粋)

2. 仕様への適合性の審査及び報告

2.1 ISO/IEC 17025:2005 の 5.10.3.1 c)との整合性から、この指針では、試験が表記された仕 様に従って実施され、依頼者又は仕様が適合性の表記を要求する場合、試験結果が当該 仕様への適合性の有無を示す表記を試験証明書に含めなければならない、ということを要 求する。不確かさが適合性の表記に影響を与える可能性があるケースが幾つか存在するの で、これらを以下に吟味する。

2.2 最も単純なケースは、仕様が、試験結果が任意の信頼水準の不確かさにより展開され る場合に、定義された仕様限界値を外れてはならない又は中に入ってはならない、と定めて いる場合である。このようなケース(附属書(参考)の図のケース 1、5、6 及び 10)では、適合 性(不適合性)の審査は、わかりやすいものとなるであろう。

2.3 もっと頻繁にあるのは、仕様が校正証明書又は試験証明書に適合性の表記を要求しな がら、適合性の審査に及ぼす不確かさの影響を考慮することに言及しないケースである。こ のようなケースでは、試験結果が仕様限界値内に入っているかどうかに基づき、不確かさを 考慮することなく、ユーザが適合性を判定することが適切な場合がある。

例えば、ある棒の直径の測定結果が 0.50 mm で、その棒の仕様限界値が 0.45 mm から 0.55 mm の間にある場合、ユーザは、その棒が測定の不確かさを考慮することなく要求事項 を満たしていると結論付けてよい。

これは、合意された測定方法によって製品が試験された後で、仕様を満たさないかもしれ ないリスクの一部を、エンドユーザが負うことから、しばしば「共有されたリスク(shared risk)」 と呼ばれる。この場合、合意された測定方法の不確かさは受入れ可能であるという絶対的な 前提があり、かつ、必要な場合に不確かさを評価できることは重要である。国家の法規制は、 共有されたリスクの原理を無効としたり、不確かさのリスクを一つの当事者に負わせることが できる。

2.4 依頼者と試験所との間の契約、実施基準又は仕様により、適用する方法の正確さが十 分であり、適合性を判定する場合に、不確かさは明示的に考慮する必要がないということを 表記してもよい。共有されたリスク(shared risk:上述)に関する同様の検討事項は、このよう な状況下で適用する。

2.5 基準、試験仕様、依頼者の要求事項、契約、実施基準のいずれも存在しない場合、以下 のアプローチを採用してよい。

(a) 信頼水準 95%の拡張不確かさ区間の半分を延長しても、試験結果が仕様の限界値を 超えなければ、仕様への適合を表明することができる(図のケース 1 及び 6)。

(b) 試験結果を拡張不確かさ区間の半分を下方に延長しても、試験結果が仕様の上限を超 えている場合、仕様への不適合を表明することができる(図のケース 5)。

(c) 試験結果を拡張不確かさの区間の半分を上方に延長しても、試験結果が仕様の下限に 満たない場合、仕様への不適合を表明することができる(図のケース 10)。

(d) 一つの試験結果が、同じ製品単位からのサンプルで、より多く試験する可能性なしに、 仕様限界に十分に接近しており、拡張不確かさ区間の半分が限界値と重なる場合、表明 された信頼水準で適合や不適合を確認することは不可能である。試験結果及び拡張不確 かさは、適合も不適合も実証できなかったことを示す表記とともに報告されるのが望ましい。

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